この記事では、
- 理系大学院生がうつ病になる原因は?
- なんか研究室って閉鎖的で怖い
- 教授や先輩にコキ使われたら…
という漠然とした疑問・不安に対して現大学院生が答えます。(2019年5月現在)
また大学院生がうつ病にならないための予防法や改善法もまとめました。
現役大学院生で人間関係に悩んでいる方や、大学院に進学しようか迷っている学部生はぜひ大学院生活のリアルな実態をご覧ください。
大学院生がうつ病になりやすい9個の理由
大学院生がうつ病になりやすい理由として、人間関係が閉鎖されていることが主な原因として考えられます。
大学院生は10人ほどの研究室メンバーや教授と1日の大半を共にし、そして教授が全権力を握っています
このような閉鎖された環境とストレスからうつ病になってしまう大学院生もいます。
では、理系大学院生がうつ病になってしまいやすい原因を以下に9個まとめました、気になるところから見ていきましょう。
- 思うように研究が進まないストレス
- 実験の拘束時間が長い
- 教授からの頼み事は断れない
- 教授から実験をせかされる
- 研究室の優秀なヤツと比較される
- 報告会でいじめられる
- 教授から人格否定される
- 研究内容に意義を感じない
- 研究方針に合わない
思うように研究が進まないストレス
思うように研究が進まないストレスが、理系大学生がうつ病になってしまいやすい根本の原因だと思っています。
大学院生とは日々、今で誰も行っていないような新しい研究テーマや新しい条件を設定して実験を行っています。
高校生までの理科の自由研究や学部時代の学生実験とは違い、予想外の実験結果が出ることの方が多いです。
しかし、修士論文の締め切りがせまり思うように研究が進まないと、精神的に大きなストレスになりやすいのが現状です。
実験の拘束時間が長い
前回、大学院生は忙しいのかそれとも暇なのかという記事に書きましたが、大学院生は拘束時間が長いです。
大学院生は暇なの?忙しいの?暇な大学院生ってどういう人たち?
朝8時に実験室に来て実験し、夜9時過ぎに帰るなんてことはよくあります。
なかなか家に帰れない、時には一晩中研究室に泊まり込むなんていうこともあり、そのようなことが積み重なってストレスが溜まると考えられます。
教授からの頼み事は断れない
研究室では教授が全権力を握っています。(先ほども言いましたが...)
ですので教授に、「ちょっとこれ手伝って」とお願いされたら、自分の研究を一時中断しなければいけません。
学生に断るという選択肢はないんですね
教授から実験をせかされる
教授から実験をせかされるプレッシャーからストレスが溜まるというのもよくある話です。
論文の締め切り間近な場合は、教授に会う度に実験の進捗を聞かれたりもします。
毎日毎日教授の顔色を伺いながら生活するのは精神的にすごく疲れますよね…
研究室の優秀なヤツと比較される
研究室メンバーが10人ほどいると自分より優秀な人が恐らくいるはずです。
もし周りがあなたとそう変わりなくても、あなたの知らないもっと上の優秀だった先輩は必ずいるでしょう。
教授はよく学生を比較しがちです。
「〇〇くんは成果を出していて順調だね、ところで君は最近研究進んでるの?」とかって言われるとイラっとしますよね。
適度に受け流すのが吉でしょう。そして、研究室・ゼミ選びは慎重に。
【理系の研究室】失敗しない研究室の選び方11選を徹底解説!【経験談】
報告会でいじめられる
大学院生は、修士1年の冬と、大学院2年の2月に報告会があります。これは自分たちの研究室だけでなく学科全体で行います。
多くの学生や先生の前でプレゼン+質疑応答をしなければいけません。
プレゼン自体は準備すればさほど心配することはありませんが、問題は質疑応答です。
意地悪な先生から、「それ研究の本質とズレてる質問でしょ!」とか「わざわざ難しい単語使って質問するな」と思うようなことが多々起きます。
嫌味な先生からの質問にうまく答えられないと、その先は地獄しかありません。このストレスが大学院生をうつにさせる原因として考えられます。
教授から人格否定される
教授から人格を否定されるまでいくとアカハラですが、それに似たようなことは起りえます。
例えばの話をしますと、機械工学科の大学院生がマイクロメーターの使い方が分からないとしましょう。
もちろん使ったことないのであれば教授が教えてあげればいいのですが、教授の中で「マイクロメータの使い方ぐらい機械工学科の常識だろ」のように思っていたとすると、
「マイクロメーターの使い方も知らないでよく機械工の大学院生やってるね」のような酷い嫌味を言われる可能性は十分にあります。
こればっかりは、うざい教授と優しい教授を見分けて良質な研究室に入るしかないです。
正直僕は、大学選びよりも研究室選びを力を入れた方がいいと思うくらい研究室選びは重要だと思います。
ぜひ参考にしてみてください。
【理系の研究室】失敗しない研究室の選び方11選を徹底解説!【経験談】
研究内容に意義を感じない
学部時代とは違い、大学院生になるとかなり専門的な内容の研究を行います。
どのくらい専門的かというと、同じ機械工学科でも研究ジャンルが違うと機械工の先生ですらあまりよく知らないというレベルです。
最先端の難しい研究をしている訳ですから、多少でも研究内容に興味がないと2年間何のために研究しているんだ…とうつ病状態になってしまう場合もあるでしょう。
研究方針に合わない
教授の研究方針に合わないと病んでしまう場合があります。
例えば、教授の研究方針が行き当たりばったりで、実験が失敗したらその時考えるみたいな人もいます。
そんな行き当たりばったりでは成果が出る確率も低く、思うように研究が進まないストレスに繋がってしまいます。
優秀で優しい教授の研究室の配属されるように頑張りましょう。
大学院生がうつ病にならないために
ここまで大学院生がうつ病になってしまう原因を9個書きましたが、うつ病にならないための予防や対処法などをまとめていきます。
結論はこちら。
- 研究室選びは大学選びよりも重要である
- 挨拶を行い続けていい人間関係を構築する
- 誰もいない夜中に一人で実験する
- 心から楽しめる趣味を持つ
- 自分の考えを発信することで気が楽になる
- 研究室を移ることも可能である
研究室選びは大学選びよりも重要である
高校生の頃、どこの大学を受験するか悩みましたよね。大学選び以上に研究室選びは慎重に行うべきです。
なぜなら、3年間も同期・先輩・教授とともに生活すると、いい意味でも悪い意味でも思考が偏ってしまいます。
あまり思考が偏っていると会社に入ってから苦労する場面が増える可能性が...
挨拶を行い続けていい人間関係を構築する
やはり研究室で最も大事なことは人間関係です。
顔も合わせたくない、喋りたくないような同期や先輩、教授がいる研究室に3年間もいるなんて地獄です。
研究室という閉鎖空間を快適に過ごすためには、やはり最初の印象が重要。
朝来たら大きな声で「おはようございます!」
帰るときも大きな声で「お疲れ様でした。」
と言いましょう。「挨拶しない or ウっすなんて挨拶」はあんまりいいとは言えません。挨拶からいい人間関係を作る練習をしましょう!
誰もいない夜中に1人で実験する
あまり先生や先輩と会いたくない場合は夜中に研究室に来て実験をするというのもアリかもしれません。
研究室によってはコアタイムがある場合もありますが、コアタイムがなく、成果を出せばやり方は自由と言う研究室だと最適だと思います。
夜中でも1人で実験できる環境か事前に研究スタイルを調査しておきましょう。
心から楽しめる趣味を持つ
1週間ずっと研究だと心も身体も疲れてしまいます。
ぜひ心の底から楽しめる趣味をしましょう。
ゲームするでもいいですしフットサルするでもいいと思います。もし特に趣味がないという方は↓を読んでみてください。
自分の考えを発信することで気が楽になる
自分の中で不満などをふさぎ込んでしまうと、今以上に鬱な気持ちになってしまいます。そこで、自分の考えをまとめて外に発信するのはいかがでしょうか?
もちろんTwitterに「うちの教授うざい。」などと短絡的で批判的な書き込みをするのは絶対によくありません。
SNSはどこで誰が見ているのか分かりません。後で痛い目を遭います。
そこでおすすめなのがブログ。ブログとは、自分の考えをまとめて同じような境遇の人に読んでもらうためのツールです。
時には自分の文章を読んでくれた方からメッセージをもらえて気持ちが軽くなったという場合もあります。
有料ブログもありますが、無料で始められるものもあります。ブログに関することはこちらからどうぞ!⇩
【大学生はブログでお金を稼ごう】収益化の仕組みやおすすめブログを紹介 - おりびのブログ
研究室を移ることも可能である
どうしても研究室の雰囲気に慣れない場合は、研究室を移るというのも1つの方法です。
研究室変えるなんてことできるの?
とお思いの方もいると思いますが研究室を移ることは可能です。
しかし、あまり時期が悪いと移りずらいので、学部を卒業して大学院に上がるタイミングで、他の先生の研究室の移りましょう。
今の研究室の教授や動機などに負い目など感じる必要はありません。
心が疲れては意味がないので思い切って舵を切りましょう。
大学院生のうつ病まとめ
僕の隣の研究室の人は毎朝教授と打ち合わせして怒鳴り声が聞こえます。
そんな環境だと精神衛生上よくないですよね、すぐ白髪が生えてしまいます。
自分の将来に繋がる大事な研究室選びですので、たくさん情報収集して楽しく研究生活を送ってほしいと願っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。