おりびのブログ

「機械工or院卒→開発部」を目指す理系のためのブログ。

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【奨学金関係で"100万円”も得した話!】大学院進学を考えている理系は読む価値あり

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こんにちは、機械工ブロガーのおりびです。(2021年4月からエンジンメーカーでようやく働き始めました!)

 

お金に関してちょっと嬉しい話があったのでシェアします。大学院進学を考えている高校生と大学生には関係が深いお話です

 

結論を言うと、大学院時代に借りていた奨学金の半額が「返済免除」になりました!

実に105万6千円も返済免除になった計算です。

 

それではこの続きでは、

・具体的な奨学金の種類について
・奨学金免除になれる条件は?
・奨学金免除を狙うためにすべきこと

といった内容をまとめました。

 

おりび(機械工)

機械系大学院卒で半額免除になった実体験を惜しみなく書くので、必ず役に立つ情報です~

 

それではさっそく見ていきましょう!

 

 

奨学金関係で約100万円も得した話の概要

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なんてところの奨学金を借りていたかというと、JASSO(日本学生支援機構)という団体です。(奨学金関係では有名なところだと思います)

1人暮らしをしていたので家賃やら食費やらに使ってました。

 

大学院2年間で借りていた額は、毎月8.8万円でした。

1年間で105万6千円。そして大学院在学の2年間合計で211万2千円でした。

半額で105万6千円免除になりました!⇩

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ちなみに、第一種(無利子)奨学金の金額はこちらの2種類から選びます。

無利子奨学金で大学院生の場合

  • 50,000円
  • 88,000円

 

大学院1年(M1)の4月ごろ、打算的だった僕は返済免除になることを計算に入れて、あえて88,000円も借りてました。

 

88,000円も借りていると、半額免除になったときの威力がデカいからです(笑)

 

悩める人

ちょっとせこい感じするけど、研究のモチベーションにはなりますね

注意:学部生と、大学院第二種奨学金には返済免除の話は当てはまらない

 この奨学金免除に関して注意点が1つあって、それは下記の場合は免除申請できないということです。

  • 学部生の奨学金
  • 大学院の第二種奨学金(有利子)

 

奨学金免除申請ができるのは「第一種奨学金を借りている大学院生のみ」になります。

かつ、次章で話す「条件」を満たした人のみです。よく注意してください!

奨学金返済免除の条件は?:結論、点数制で上位3割

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大学院生の第一種奨学金で返済免除になれる条件は、高い研究成果を出して点数を獲得することです。

 

それではここからは、

  • 具体的な研究成果ってなに?
  • 点数制の仕組み
  • 各大学で返済免除になれるのは何人くらいか

ということを詳しくお話します。

 

研究成果の種類はおおよそ10項目

 研究成果の種類を10コに分けてまとめました。

  1. 修士論文
  2. 学術論文の投稿
  3. 学会発表
  4. 特許などの発明
  5. 授業科目の成績
  6. 教育に関係する補助業務(TAなど)
  7. 音楽、演劇、美術その他芸術
  8. スポーツの競技会
  9. 研究に関するボランティア活動
  10. その他機構が定める業績

 ※JASSO公式を参考にして作成

 詳しく見てみたい方は、上記リンクからご覧になってください。

 

7~10は、ほとんどの学生には関係がありません。

6の教育に関する補助業務というのは、評価としては微々たるものです。ほぼゼロと考えてもいいくらいです。

 

おりび(機械工)

また、1の修士論文は全員書くので差が付きません。

 

ですので、あなたに狙ってもらいたい項目は具体的に下記5つです。

  • 学術論文を投稿(筆頭著者になる)
  • 学術論文投稿の補佐(第二著者になる)
  • 学会発表する
  • 学会発表してかつ表彰される
  • 授業の成績は高いに越したことない

点数制の仕組みを解説

難易度高めの項目もあれば比較的簡単なものもありますよね。そこで点数制というわけです。

難しい項目であれば高得点で、反対に簡単なものであれば点数は低めです。

 

ただし、その点数配分は公表していない大学が一般的。

 

しかし、だいたいどこの大学も傾向は似ています。

下記の通り、上にある項目ほど点数は高くなるはずです。(難易度と比例している)

 

  1. 英語の学術論文を投稿
  2. 日本語の学術論文を投稿
  3. 海外で学会発表
  4. 国内で学会発表
  5. 学会発表してかつ表彰される

 ※大学によっては多少前後するかもしれません。

 

じゃあ、半額免除になったおりびはいったい何をしたのか気になりますよね。

はい、暴露します。

僕の達成項目を暴露【返済免除になった周りの情報もアリ】

僕の研究達成項目はこちら。

・英語論文の投稿補佐×2

・国内学会×2

英語論文の投稿の補佐っていうのは具体的に何をするかというと、第一著者(研究室の仲間です)の代わりに僕が実験をしてデータを取ってあげるんです。第二著者って言います。

 

その人が扱えない測定機械とかもあるので、代わりにデータを取ってあげます。

データ取る代わりに、「論文著者の2番目くらいには僕の名前入れといてね」というような契約を交わすんです。(契約書にサインなどはしてませんよw)

 

何度も論文掲載を拒まれてましたが(リジェクトされるって言います)、なんとか在学中に論文が通ってよかったです。

 

おりび(機械工)

僕の年は本当に運がよかった。正直僕の研究達成項目では点数足りないと思ってましたから。

おそらくコロナの影響で海外や国内で学会に行けた人が少なかったから、相対的に僕が選ばれたんだと思います。

 

 せっかくなので、僕の周りで返済免除になった人の成果を紹介します。

 

【A先輩】

  • 英語論文の投稿×2
  • 国際学会×1
  • 国内学会×1 

 →全額免除

 

【B先輩】

  • 英語論文の投稿補佐×2
  • 国際学会×1
  • 国内学会×1 

→半額免除

 

英語論文を第一著者で書けたら、半額免除は堅いです。

合わせて国際学会にも出たら、全額免除になれる確率がグッと上がります。

 

化学工学科出身のHiroさんも奨学金返済免除になっていました~。具体的な事例も詳細に書いてあるので大学生はぜひチェック!

>>大学院生の奨学金免除方法について2021卒が解説|免除実例も紹介 | Hiroブログ~化学系エンジニア

半額免除は上位約30%、全額免除は上位約10%まで

 

悩める人

さっきから、半額免除とか全額免除とか言ってるけど、何人くらいの割合なの?

 

 結論、返済免除になれる人の割合は"大学内"の点数順で見てこんな感じ!

  • 半額免除:上位約10%~30%以内
  • 全額免除:上位約10%以内

※大学によって変わると思いますが、だいたいこのくらい!

 

僕が通っていた大学院の返済免除者数を実際に見たのですが、130人中33人が半額免除だったのでだいたい合ってるかなと思います。

 

ちなみにいくつか他大学のHPを調べてみましたので、返済免除人数の割合を共有します。

・神戸大学大学院:30%以内

・九州大学大学院:30%以内

・横浜国立大学大学院:30%以内

引用:神戸大学大学院 奨学金返済免除

引用:九州大学大学院 奨学金返済免除

引用:横浜国立大学 奨学金返済免除

 「〇〇大学大学院 奨学金返済免除」でぐぐったらすぐに情報出てきます。

自分の通う大学を調べてみてくださいね。

【重要】奨学金返済免除者は"大学内"で選考がある

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返済免除者数も大事ですが、もう1つ重要なことは「"大学内"で選考が行われ、JASSOに推薦され機構が決定する」ということです。

 

つまり言い換えると、他大学の人たちと争わなくていいということ。

 

 実際にJASSOのHPをのぞいて見ると、下記のように書かれていました。 

【特に優れた業績による返還免除について】

大学院において第一種奨学金の貸与を受け、在学中に特に優れた業績をあげた場合、返還の全部または一部が免除される制度です。
※ 学校からの推薦により本機構が認定します。

 引用:返還に関する各種制度 - JASSO

 

ちょっと捉え方が分かれそうな言い回しですが、大学ごとの選考で上位を取ればいいと覚えておいてください。

 

余談ですが、ということは大学院で上位大学にロンダリングしてハイレベルな学生と戦うよりも、中堅大学で上位を取る方が賢いという見方もできますね…

 

奨学金返済免除を狙う学生が実践すべきこと:研究室選びが重要

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奨学金返済免除を勝ち取るための近道は、"学会によく行き、よく学術論文書いている"研究室に入ること。

 

なぜなら、研究成果が出しやすい研究室・担当教員というのが実は存在しているからです。

 

学会に行くことや学術論文を書くことに前向きで積極的な教授もいます。反対にそこまで積極的ではない先生もいることでしょう。

 

研究分野によっても差が出ます。

①超優秀な学年1位 / 研究テーマが飽和状態の研究室

②学年順位は20番 / 新規研究テーマがたくさんある研究室

 上記だと、①の人よりも②の人の方が研究成果出せる場合もあったりするんです。

 

なにが言いたいかというと、研究室選びが大事ということ!

>>【理系の研究室】失敗しない研究室の選び方11選を徹底解説!【経験談】

奨学金返済免除に関して3つの注意点

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奨学金返済免除に関して、知っていて損はない情報を体験談から3つにまとめました。

 

  • 申請期間が短い
  • 受からない場合も(高額貸付は悩みどころ)
  • 卒業して約半年後の7月ごろに合否が分かる

 

 僕が通う大学の場合、申請期間が1週間くらいしかありませんでした。超短い!

 

しかも修士論文発表会が終わって次の週の5日間だけだったので、うっかり申請忘れてしまう人もいたんじゃないかなと思いました。

 

もちろん奨学金返済免除は、7割の人は通りません。

だから冒頭で述べた通り、8.8万円借りて浪費しすぎて免除申請通らないとなると結構キツイのでよく考えましょう!

 

 返済免除の結果は、卒業して約半年後の7月ごろに通知が来ます。

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 忘れたころに、大学あるいはJASSOから封筒が届きます。ドキドキですね~

まとめ:研究成果上げやすい環境を選んで学内で上位30%をもぎ取ろう!

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本記事で伝えたかった返済免除に関する内容は下記3点です。

 

・大学院生の第一種奨学金のみ選考対象

・ポイントが高いと免除!難易度と点数は比例する

・大学内で約3割が半額免除。他大学とは戦わなくていい

「返済免除のために研究がんばるのか?」って言われたらそれはまた違いますが、返済免除になれるかもと思って大学院を過ごすのはモチベが上がります。

 

 そして返済免除になれるかどうかは、研究成果を表す「点数」によります。下記を目指してみてください。

 

上にあるほど点数が高い!(難易度と比例している)

  1. 英語の学術論文を投稿
  2. 日本語の学術論文を投稿
  3. 海外で学会発表
  4. 国内で学会発表
  5. 学会発表してかつ表彰される

 

研究成果は、やはり研究室の担当教員の考え方に大きく左右されます。

学会に行ったり学術論文を書いたりすることに前向きな先生を選びましょう。

 

僕おりびに進路や勉強などの相談がしたい!という方は、お気軽にのDMかLINE@までご連絡ください。

※もちろん無料です

 

それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。