この記事では、
理系大学院生って遊ぶ暇もないぐらい研究しているの?
と疑問に感じる方へ、将来大学院に進学しようか迷ってる方に向けて理系大学院生は暇なのか、忙しいのかについて徹底解説していきます。
是非今後の参考にしてみてください。
大学院生は暇?忙しい?
大学院生が忙しいか暇なのかは、結論からいうと研究内容によります。
朝から晩まで研究している人もいれば昼に来て夕方帰る大学院生もいます。
では、どのような研究内容が忙しいのか具体的に解説していきます。
理系大学院生は2種類に分けることができる
理系大学院生は2種類に分けることができます。
あなたが2種類のうちどちらのタイプの研究をするかによって忙しさは大きく変わってきます。
その2種類とは、「実験系」と「解析・理論系」です。
順番に解説していきます。
「実験系」タイプの大学院生とは
実験系タイプとは、その名の通り実際に手を動かして薬品を混ぜたり工作機械をいじったりして実験し、理論値との違いを日々考える大学院生のことです。
「理系大学院生 忙しい」というイメージを持つ大半の方はおそらくこの実験系タイプを想像されたんじゃないでしょうか?
「解析・理論系」タイプの大学院生とは
解析・理論系タイプとは、パソコン上でシュミレーションソフトを使って解析したり日々プログラムを書いている大学院生のことです。
彼らのことはあまり知られていないのが現状じゃないでしょうか?後ほど詳しく説明します。
比較的忙しく時間に制約があるのは「実験系」タイプの大学院生
比較的忙しく時間に制約があるのは実験系タイプの大学院生です。
なぜ実験系タイプは忙しいかと言うと理由は簡単で、実験対象が微生物や動物、化学薬品や半導体などであるため、時間を管理することが研究の中でとても重要なパラメーターになっているからです。
具体的にいうと、「薬品Aと薬品Bを1時間混ぜましたが上手に薬品Cに変化しませんでした。なので明日の実験では薬品Aと薬品Bを2時間混ぜましょう」
というような時間管理を日々行っているからです。
また、実験系タイプは実験をして終わりではありません。作った試料のデータを集めるために測定機器を用いて測定し、得られたデータと理論値の差は何なのかを考えなければいけません。
一般的に測定機器は1000万円~1億円するので、大学の予算で購入し大学が所持しています。
なので自分たちの研究室だけが使えるというわけではなく、他の研究室や他学科の人とスケジュール調整をしながら測定機器を使用するため、実験系タイプは時間的制約がかかります。
このように実験系タイプは、
- 時間を管理することが研究の中でとても重要なパラメーター
- 他の研究室や他学科の人とスケジュール調整が必要
といった理由から長時間拘束・時間的制約に繋がり、結果として忙しい大学院生が誕生します。
実験系タイプの大学院生の生態は掴めてきたでしょうか?
比較的暇で時間の自由があるのは「解析・理論系」タイプの大学院生
それでは続いて、解析・理論系タイプの大学院生についてご紹介します。
彼らは基本PCでプログラムを書いたり、解析ソフトを使って流体の流れなどを観察しています。
ここまでの話から、勘のいいあなたなら解析・理論系タイプがいかに時間的制約がないか分かったんじゃないですか?
解析・理論系タイプは基本PC作業なので自分の好きな時間に研究ができ、そして他の人とスケジュール調整をする必要がありません。
また、一度プログラムや解析ソフトを作動させてしまえば、その後1日~1か月PC放置なんてこともよくある話です。
なので解析・理論系タイプの彼らは昼頃研究室に来て、少し作業をした後YouTubeかAmazonプライムを見ながら休憩し、夕方ごろ帰るという生活が可能なわけです。
もちろん彼らには彼らの苦労があり、操作ミスや停電により1か月かけて解析したデータが消えたときには絶望しか残っていません。(そうならないように最善のバックアップを取るのでデータが消えることが稀ですが…)
解析するための初期条件を間違えたために1か月かけて得たデータが使い物にならなかったという方がよくある話ですね。
ここで、解析・理論系タイプの忙しさについてまとめると、
- 基本PC作業なので時間的制限がない、自分の好きな時に研究できる
- データ解析のために1日~1か月PC放置はよくある話
大学院生が暇なのか忙しいのかまとめると
実験系タイプと解析・理論系タイプに分けて大学院生の忙しさについて解説してきましたが、あなたはどちらのタイプの研究がしたいですか?
一概にどちらがいいかは言えませんが、研究室に入って想像と全然違ったなんてことがないように事前にしっかりと調査して研究室を選んでください。
研究室の選び方や大学院生に関していくつか記事を用意しました。ぜひこちらもご覧ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。