おりびのブログ

「機械工or院卒→開発部」を目指す理系のためのブログ。

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【材料力学の典型的な問題】自重に関する問題の解答・解説(図解あり)

この記事は、

◆材料力学の試験が近くてヤバい。

◆材料力学の自重の問題の解き方が分からない。

◆材料力学の問題の解説が読みたい。

というあなた向けの内容です。

分かりやすくするために図解を多く使っています。

初心者でも20分で理解できるように5つのステップに分けて順番に解いていきます。

ぜひ材料力学の問題を勉強していきましょう!

ちなみに今回解説する問題は、教科書「改訂新版 図解でわかるはじめての材料力学」のp.48の演習問題です。

材料力学 不静定問題,材料力学 問題

材料力学の応力・自重の問題

今日解説する問題は、応力と自重に関する応用問題です。

問題文は以下です。

断面が円形の柱を立てた。柱の自重を考慮して応力が一定になるようにするには、柱に対して上向きにどのような力を加えればいいか。断面積は一定とする。

今日は、↑の問題を5つのステップ毎に解説していきます。

それでは材料力学を勉強していきましょう。

材料力学の応力・自重の問題を解くための重要5ステップ

重要ポイント ①問題をイメージするために絵を書く  

②物理量を文字で置きかえる

③位置xよりも上側の部分の質量を求める

④位置xの仮想断面にかかる力を考える

⑤伸び\lambda = 0を考える

この5つのステップ通り解き進めれば必ず解けます。

それでは頑張って勉強していきましょう!

材料力学の自重の問題を解くためのステップ①:問題をイメージするために絵を書く

今回の問題はかなり頻出ですが、苦手な人が多い印象です。

僕も昔は苦手でした。

なぜなら、問題文に絵が描かれていないし物理量も書かれていないので、何からしたらよいか分からないからです。

そういった方向けに丁寧に解説していきます。

まずは、この問題文通り絵を書いてみましょう。

皆さんも考えてみてください…

 

↓  

↓  

↓  

↓  

    今回の問題文通り絵を書くと以下のようになりますね。

この立体図を見て問題のイメージは湧きましたか?

材料力学 不静定問題,材料力学 問題

材料力学の自重の問題を解くためのステップ②:物理量を文字で置きかえる

続いて、真横から見た平面図は↓のようになります。

ここで、物理量を自分で定義していきましょう

材料力学 不静定問題,材料力学 問題

上の図の通り、円柱の断面積をA=\displaystyle \frac{\pi d^{2}}{4}

円柱の密度を\rhoとしましょう。

そして、円柱に対して上向き(-x軸向き)に力Fを定義しましょう。

また、物体には重力が働いているのでmgを下向きに書きます。

ここまでは大丈夫でしょうか?

材料力学の自重の問題を解くためのステップ③:位置xよりも上側の部分の質量を求める

ポイントですが、位置xよりも上側の部分の質量mを求めてみましょう!

材料力学 不静定問題,材料力学 問題

↑の図のように原点0から位置xまでの円柱(黄色の部分)だけを考えましょう。

いいですか、位置xより下側は無いものとして考えてください。

密度= 質量/体積」なので、

 \rho= \displaystyle \frac{m}{Ax}になりますね!

※「体積 = 断面積×高さ」に注意しましょう。

つまり、位置xよりも上側の部分の質量mは、

m = \rho Axになりますね!

次のステップ④が最も重要です!

頑張っていきましょう。

材料力学の自重の問題を解くためのステップ④:位置xの仮想断面にかかる力を考える

ステップ④が最も重要です。

仮想断面にかかる力を考えましょう。

ステップ③でも言いましたが、位置xより下側は無いものとして考えてください。

点線の部分が無いにも関わらず黄色の部分が下に落ちないのはなぜでしょうか?

それは、仮想断面に対して上向きに力mgが、仮想断面に対して下向きに力Fが発生しているからです。

詳しくは↓の図をご覧ください。

材料力学 不静定問題,材料力学 問題

次に、位置x (赤線の仮想断面)にかかる力P(x)はどうなるか考えましょう。

下向きを正とすると、

P(x) = F - mg = F - \rho Agx

ここが理解できればもう後は簡単ですよ!

材料力学の自重の問題を解くためのステップ⑤:伸び\lambda = 0を考える

いよいよ最終ステップです。

突然ですが、力と伸びの関係式を思い出せるでしょうか?

\sigma=\displaystyle \frac{P}{A} = E \varepsilon = E\displaystyle \frac{\lambda}{l}より、

\lambda = \displaystyle \frac{Pl}{AE}

↑の\lambdaは、長さl全体の場合を考えていますが、あえて微小区間dxの微小伸びd \lambdaを求めてみましょう。

↓の図を参照してください。

材料力学 不静定問題,材料力学 問題

※微小区間dxは目に見えないぐらい小さいと仮定するので、ほぼ位置xと等しい位置にあると考えてください。

先ほど、長さl全体の場合は↓のような式で伸び\lambdaを表しましたが、

\lambda = \displaystyle \frac{Pl}{AE}

もし微小伸びd \lambdaを考える場合は次のような式になります。↓

d \lambda = \displaystyle \frac{P}{AE} dx

お分かりいただけたでしょうか?  

lがなくなって、lの代わりにdxになったことを。

d \lambda = \displaystyle \frac{P}{AE} dx P = F - \rho Agxを代入すると、

d \lambda = \displaystyle \frac{1}{AE} (F - \rho Agx) dx

これで、微小区間dxの微小伸びd \lambdaを求めることができました。

しかし、本当に知りたいのは全体の伸び\lambdaですので、両辺を積分して\lambdaを求めましょう。

全体の伸び\lambdaは、

\lambda = \displaystyle \frac{1}{AE} \int_0^{l}   (F - \rho Agx) dx

 =\displaystyle \frac{1}{AE} [Fx - \displaystyle \frac{1}{2}\rho Agx^{2}]_{0}^{l}

 =\displaystyle \frac{1}{AE} (Fl - \displaystyle \frac{1}{2}\rho Agl^{2})

ここで、応力\sigmaが一定になるためにはどのような条件になればいいか考えましょう。

応力\sigmaと伸び\lambdaは↓の式で表されますので、

\sigma = \displaystyle \frac{E}{l} \lambda

応力\sigmaは伸び\lambdaと比例の関係がありますね。(E,lはどちらも材料固有の値なのでただの定数のため。)

つまり、応力\sigmaが一定となるためには伸び\lambdaが一定であればいいので、

\lambda = 0を解けば終了です!

では、実際に解いてみましょう。

 0 =\displaystyle \frac{1}{AE} (Fl - \displaystyle \frac{1}{2}\rho Agl^{2})

両辺Flで割り算すると、

Fl = \displaystyle \frac{1}{2}\rho Agl^{2}

よってFについて解くと、

F = \displaystyle \frac{1}{2}\rho Agl

F = \displaystyle \frac{1}{2}\rho gl・\displaystyle \frac{\pi d^{2}}{4}

F = \displaystyle \frac{1}{8}\pi \rho gld^{2}

これで解答は以上です。

微小区間dxの微小伸びd \lambdaを考えて積分するところが難しかったですね!

ここまでばっちり理解できましたでしょうか?  

材料力学の自重の問題まとめ

材料力学 不静定問題,材料力学 問題

自重を考慮した問題は積分を使わないといけないので少々戸惑いますね。

何度も復習して、何も見ずともすらすら解けるように頑張りましょう。

この記事の他にも材料力学のはりの問題や不静定の問題の解説も作りました。合わせて勉強してみてください。

また、解説してほしい材料力学の問題がありましたらのDMでご連絡ください。ありがとうございました。