おりびのブログ

written by oribi

【材料力学】遠心力の問題を図解付きで説明しました【初心者の材料力学】

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この記事は、

◆材料力学の試験が近くてヤバい。

◆材料力学の問題の解き方が分からない。

◆材料力学の遠心力の問題の解説が読みたい。

というあなた向けの内容です。

今日解説する問題は、材料力学の遠心力に関する問題で少々難しめです。

しかし、図多めでイメージしやすく、ステップ毎に解説しているので、割かし理解しやすいと思います。

頑張っていきましょう!

材料力学の遠心力の問題文

今日解説する問題は、遠心力に関する応用問題です。

問題文は以下です。

長さ3m、断面積10mm^{2}のステンレス鋼製(単位体積当たりの重量 78.6×10^{-6} N/mm^{3} 、縦弾性係数 193GPa)のワイヤーロープがある。一端に質量0.1㎏のおもりを取り付けて、他端を中心に毎分300回転させた。このとき遠心力の影響でワイヤーロープに生じる最大応力と全体の伸びを求めよ。

という問題を解説していこうと思います。

控えめに言って初見プレイではまず解けないですね。難しすぎですw

ステップ毎に分かりやすく解説していきますので、ぜひこの機会に材料力学の遠心力の問題をマスターしましょう!

材料力学の遠心力の問題を解くための重要5ステップ

重要ポイント ①問題をイメージするために絵を書く  

②SI単位系に全て置き換える

③自由端を原点としてx軸を置く

④位置xにある微小体積Adxの微小質量dm_{s}を求める

⑤積分して遠心力P(x)と伸び\lambdaを求める

この5つのステップ通り解き進めれば必ず解けます。

それでは頑張って勉強していきましょう!

材料力学の遠心力の問題の解き方①:問題をイメージするために絵を書く

物理の問題を解く時は絵を書くことが何よりも大事です。

絵を書かないことには材料力学の勉強は始まらないと思ってください。

イメージ図は↓のような感じですね。

$$ \ $$ ↓ $$ \ $$ ↓ $$ \ $$ ↓

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自分の予想と一致していましたか?

材料力学の遠心力の問題の解き方②:SI単位系に全て置き換える

ここで突然ですが、SI単位系と聞いて即答できるでしょうか?

もしピンときてない人がいましたら一度「SI単位系とは」とググってほしいのですが、簡単にいうと全世界共通の単位のことです。

ですので、日本特有の1寸という単位や、アメリカで使われているヤード・ポンドという単位はSI単位系ではありません。

重さは㎏、長さはm、時間はs、回転は[rad/s]で表されるような単位のことです。

今回の問題文にはSI単位系で書かれていない数値がたくさん登場してきたのでまずはそれを整理していきましょう。

では、ざいりきを解く前の下準備をしていきます!

ワイヤーロープの長さl = 3m

ワイヤーロープのヤング率E = 193GPa

おもりの重さm = 0.1kg

断面積A = 10mm^{2} = 10^{-5}m^{2}

ワイヤーロープの密度\rho = 78.6×10^{-6} N/mm^{3}  = \displaystyle \frac{78.6×10^{-6} }{9.81×10^{-9}} kg/m^{3}  = 8.01223×10^{3} kg/m^{3}

※ワイヤーロープの密度の単位をN/mm^{3}から kg/m^{3}に変換するのが戸惑いますね!

重力加速度g = 9.81 m/s^{2}で割ることに気を付けましょう。

回転数\omega = 毎分300回転  = 300 \displaystyle \frac{2 \pi}{60}  = 10\pi   rad/s

これで全ての数値をSI単位系に変換しました。

いよいよステップ③から問題を解いていきます。

材料力学の遠心力の問題の解き方③:自由端を原点としてx軸を置く

自由端とは、対象物が固定されていない方のことを言います。

自由端を原点としてx軸を置くと↓のような図になります。

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逆に固定端を原点としてx軸を置いてもいいですが、積分するときに少々難しくなるので、↑のようにx軸を置く方が無難です。

材料力学の遠心力の問題の解き方④:位置xにある微小体積Adxの微小質量dm_{s}を求める

まずは、↓の図をご覧ください。

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dxは十分小さいと仮定するので薄い膜のようなものだとイメージしてください。

まずは、原点から位置xのところにある微小体積Adxの微小質量dm_{s}を求めましょう。

「質量 = 密度 × 体積」より、

m_s = \rho × Adx

では、ステップ⑤でがんがん積分使っていきます。

材料力学の遠心力の問題の解き方⑤:積分して遠心力P(x)と伸び\lambdaを求める

原点から位置xのところに生じる遠心力P(x)は、xの関数として表すと、

P(x) = m_s(l-x)\omega^{2} + ml \omega^{2}

= \rho A(l-x)\omega^{2} dx+ ml \omega^{2}

したがって、ワイヤーロープの位置0~xまでの遠心力の和P_{total} (x)は、

P_{total} (x)

 = \int_0^{x}  \rho A(l-X)\omega^{2} dX+ ml \omega^{2}

 =  \rho A \omega^{2} (lx-\displaystyle \frac{x^{2}}{2})+ ml \omega^{2}

※↑の式の積分範囲が0~xというのが難しいですよね。↑の式の右辺はxではなくXに変わることに注意してください。

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↑の図をよく見ながらP(x)P_{total} (x) の違いが理解できるように勉強しましょう。

したがってワイヤーロープの位置0~xまでの応力の和\sigma_{total} (x)は、

\sigma_{total} (x)

 = \displaystyle \frac{P_{total} (x) }{A}

 = \rho \omega^{2} (lx-\displaystyle \frac{x^{2}}{2})+ \displaystyle \frac{ml \omega^{2}}{A}

この応力の計算は理解できたでしょうか?

今回求めたい最大応力は、x = 3を代入すればよいので、(xの定義域は0~3)

\sigma_{total} (3)

 = 8.01223×10^{3}×(10\pi)^{2}×

(3×3-\displaystyle \frac{3^{2}}{2})+\displaystyle \frac{0.1×3×(10\pi)^{2}}{10^{-5}}

= 6.51936×10^{7} Pa

= 65.2MPa

答えは= 65.2MPaです。

※有効数字は3桁で表しています。

これで、一つ目の問題は解き終わりました。

続いてワイヤーロープの全体の伸び\lambdaを求めていきます。

全体の伸び\lambdaを求める前に下準備として原点から位置xでの微小伸びd\lambdaは、

 d\lambda =\displaystyle \frac{P_{total} (x) }{AE} dxより、

d\lambda =

 \displaystyle \frac{1}{AE} ( \rho A \omega^{2} (lx-\displaystyle \frac{x^{2}}{2})+ ml \omega^{2} )

↑のd\lambda0~xまで積分すると、求めたい全体の伸び\lambdaは、

\lambda= \int_0^{3}  d\lambda dx =

\displaystyle \frac{\omega^{2}}{AE} [ \rho A (\displaystyle \frac{l}{2} x^{2}-\displaystyle \frac{x^{3}}{6})+ mlx]_{0}^{3}

= 0.00082899m

 = 0.829mm

答えは、 0.829mm です。式に値を代入して計算するところは自分で一度やってみてください。

※有効数字は3桁で表しています。

材料力学の遠心力の問題まとめ

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ばっちり理解できたでしょうか?

ちなみに今回解説した問題は、「はじめての材料力学」のp.48の問題です。

これからも勉強頑張っていきましょう!

また、解説してほしい材料力学の問題や質問がありましたらのDMでご連絡ください。ありがとうございました。