おりびのブログ

written by oribi(機械系大学院生M1)

【断面二次モーメントの求め方】複雑な図形の断面二次モーメントが解ける

今回の記事では、

◆断面二次モーメントの求め方が知りたい。

◆複雑な図形だと断面二次モーメントが分からなくなる。

◆平行軸の定理がイマイチ使い方が分からない。

といった方向けの内容です。

前半パートでは断面二次モーメントの公式のおさらいや平行軸の定理を説明しています。

そして、後半パートではT字型断面の断面二次モーメントを求め方を説明します。

それでは材料力学の勉強頑張っていきましょう。

断面二次モーメント 求め方

断面二次モーメントの求め方ってどんなの?

まず最初に、断面二次モーメントの公式を書きます↓

z軸に関する断面二次モーメントの超重要な公式の求め方はこちらです↓

断面二次モーメントの計算

I_z = \int_{A}  y^2 dA

断面二次モーメントを求める際にいきなり↑の式に代入しても難しいので、まずは↓のように微小面積dAを求めましょう。

断面二次モーメント 求め方

dA=a \times dy

詳しくは、ぜひ断面二次モーメントの公式まとめをご覧ください。

今の段階では↓のことだけ頭に入れておいてください。

★とりあえずI_z = \int_{A}  y^2 dAの式を使う。

★まず微小面積dAを求めたらなんとなる。

続いて断面二次モーメントで最も重要でよく使われる平行軸の定理について説明します。

平行軸の定理をマスターして断面二次モーメントを簡単に求めよう

平行軸の定理とは簡単に一言で表すと、見たことない複雑な図形の断面二次モーメントを求めるための便利な手段です。

正方形や長方形、円だと簡単に断面二次モーメントを求めることができますが、それ以外ではなかなかすぐ求めることができません。

そこで↓に平行軸の定理を分かりやすく表します。

断面二次モーメント 求め方

断面二次モーメント 求め方

教科書は難しい数式で書いているので、是非↑のような言葉で覚えてください。

図心を通るz'軸(中立軸)に関する断面二次モーメント」を求めることができたら終了です。

しかし直接求めることは難しいので、あらかじめ「計算が容易になるz軸に関して求めた断面二次モーメント」と、「重心Gのy方向の距離y_G^{2}」と「面積A」を求めましょう。

それでは続いて具体的に、複雑な図形の断面二次モーメントを求めていきましょう。

複雑な図形の断面二次モーメントの求め方

↓のようなT字型のz'軸に関する断面二次モーメントを求めましょう。

断面二次モーメント 求め方

まずは、「計算が容易になるz軸に関して求めた断面二次モーメント」を求めます。

計算が容易になるz軸に関して求めた断面二次モーメント

断面二次モーメントを求めるために↓の2つの注意事項を使っていきましょう!

★とりあえずI_z = \int_{A}  y^2 dAの式を使う。

★まず微小面積dAを求めたらなんとなる。

まずは↓の図の濃い緑色の微小面積dAを求めましょう。

断面二次モーメント 求め方

dA=100×dyとなりますね。あとで使います。

続いて↓の図の濃い緑色の微小面積dAを求めましょう。

断面二次モーメント 求め方

dA=10×dyとなりますね。これもあとで使います。

それではいよいよ断面二次モーメントの公式I_z = \int_{A}  y^2 dAに代入していきましょう。

z軸に関する断面二次モーメントI_zは、

I_z = \int_{A}  y^{2} dA
= \int_0^{10}  y^2 dA+\int_{10}^{110}  y^2 dA

さきほどのdAの値をそれぞれ代入すると、

 I_z= \int_0^{10}  y^2 100dy+\int_{10}^{110}  y^2 10dy
= 4.47×10^{6}

これでz軸に関する断面二次モーメントI_zが求まりましたね。

次はy_G^{2}Aの項を求めましょう。

断面一次モーメントを求めておく

y_Gは重心Gのy方向の距離のことでしたね、別名「断面一次モーメント」と言います。

断面一次モーメントy_Gの式は↓のようになります。

断面一次モーメントの計算

y_G = \displaystyle \frac{\int_{A}  y dA}{A}

まとめると、

★断面二次モーメント:2乗の式

★断面一次モーメント:1乗の式を面積で割る

似たような感じなので覚えやすいですね。

実際に断面一次モーメントを求めると、

y_G = \displaystyle \frac{\int_{A}  y dA}{A}
= \displaystyle \frac{\int_0^{10}  y dA+\int_{10}^{110}  y dA}{2000}

そして、さきほどのdAの値をそれぞれ代入すると、

y_G= \displaystyle \frac{\int_0^{10}  y 100dy+\int_{10}^{110}  y 10dy}{2000}
= 32.5

したがって、↓の式に注意すると図心を通るz'軸(中立軸)に関する断面二次モーメントは、

断面二次モーメント 求め方

 I_z'= I_z - y_G^{2} A
 = 4.47×10^{6} - 32.5^2 × 2000
 = 2.35×10^{6}

図心を通るz'軸(中立軸)に関する断面二次モーメントを求めよう

したがって、求めたい図心を通るz'軸(中立軸)に関する断面二次モーメントは、

  I_z'= 2.35×10^{6}

断面二次モーメントの求め方まとめ

断面二次モーメント 求め方

複雑な断面二次モーメントの求め方は理解できたでしょうか?

大事なことをもう一度まとめますと、、、

★とりあえずI_z = \int_{A}  y^2 dAの式を使う。

★まず微小面積dAを求めたらなんとなる。

★平行軸の定理を使うと複雑な形状の断面二次モーメントも求めることが可能。

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