おりび

機械工学科のことなら95%は答えられます。

機械工学科の就職
材料力学の問題解説
大学院生は暇
大学生ブログ

【材料力学の応力を求める問題!】棒の変形とピン接合に注意しよう

この記事は、

◆材料力学が苦手で嫌い。

◆材料力学の演習で「ピン接合」という言葉が出てきた。

◆結局、応力が求まらない。

という方向けの記事です。

   

ちなみに今回解説する問題は、⇧の教科書「はじめての材料力学」のp.31の演習問題6⃣です。    

材料力学 応力

材料力学の応力に関する問題

 

今回は↓のような剛体棒がピン接合されている問題を解説します。

問題文は以下です。

 

↓の図のように、剛体棒の一端Aが剛体壁にピン接合され、途中の点CとDにおいて剛体天井に棒1(長さl_1、断面積A_1、ヤング率E_1)と、棒2(長さl_2、断面積A_2、ヤング率E_2)とで支えられている。この剛体棒の一端Bに下向きの荷重Pが作用するとき、棒1および2に生じる応力を求めよ。

材料力学 応力

↑の問題文を立体的に見ると次のようになります。

材料力学 応力

ちなみに、↑の問題文で登場した「剛体棒」という言葉と「ピン接合」という言葉の意味は分かるでしょうか?問題を解き進める前に、まずはこの2語について知っておきましょう。

★剛体棒=絶対壊れない頑丈な棒

★ピン接合=回転のみするような固定方法

この2点を覚えておきましょう。

「剛体棒」や「剛体壁」というような言葉についている剛体とは、"絶対に破壊されない頑丈な"という意味があるため剛体棒の変形は考えなくていいよという意味です。

また、ピン接合とは、↓の図のように固定はされているけど回転だけするというような構造のことです。

材料力学 応力

ピン接合 - Twitter Search

つまり、ピン接合という単語を見たらモーメントが発生すると思ってください。

それでは頑張って材料力学の勉強をしていきましょう。

材料力学のせん断応力の問題を解く4つのステップ

それでは、ピンの問題を解くための重要ステップを説明します。

重要ポイント ①力のつり合い式を立てる  

②モーメントのつり合い式を立てる

③伸びを求める

④代入して計算する

この4つの手順に従って解説していきます。

材料力学の問題の解き方①:力のつり合い式を立てる

棒1および2に生じる応力を求めるためには、棒1および2に生じる反力を求めることができたら簡単に解けます。(断面積は与えてくれているので。)

そこでまずは力のつり合いを考えます。

力のつり合い式を立てるために反力 R_{1}R_{2}R_Aを図示しましょう。↓

ポイントは、点Aにかかる反力R_Aを忘れないことです。 材料力学 応力

それでは実際に力のつり合い式を立ててみましょう。

上向きの力を正とすると、、、

力のつり合い式

R_A + R_1 + R_2 - P = 0

ステップ①は以上です。次のステップ②ではモーメントについて考えます。

材料力学の問題の解き方②:モーメントのつり合い式を立てる

高校物理の復習ですが、モーメントとは「力×距離」でしたね。

問題は、どこの点周りのモーメントを考えるかです。

点A、点B、棒1が接している点、棒2が接している点の4つが候補として考えられます。

結論を先言うと、点A周りのモーメントを考えましょう。

 点A以外だと、求めたい反力 R_{1}R_{2} や力Pが消えてしまいますのでよくないです。 それでは、反時計回りを正として点A周りのモーメントのつり合い式を立てると、、、

モーメントのつり合い式

R_1 a + R_2 b - Pc = 0

モーメントの式はこんな感じになります。

ちなみに今回の問題では変数(求めたい値)が3つ出てきました。しかし、ステップ①と②で合わせて2つしか式がありませんよね。

ですのでもう1つ式を作らなければいけません。

ステップ③では伸びた量について考え、3本目の式を立てましょう。

材料力学の問題の解き方③:伸びを求める

今から、棒1と棒2の伸びた量をそれぞれ求めていきます。

棒1の伸びた量を\lambda_1、棒2の伸びた量を\lambda_2としましょう。

伸びた量を求める公式を覚えているでしょうか?

 \lambda = \displaystyle \frac{内力×長さ}{断面積×ヤング率}

※「長さ」は元の棒の長さのことを言います。変形後の長さではありませんよ。注意してください。

もし↑の伸びの式があまりよくわからない場合は先にこちらから復習しましょう。

では、\lambda_1\lambda_2を求めていきましょう。

\lambda_1= \displaystyle \frac{R_1 l_1}{A_1 E_1} , \lambda_2= \displaystyle \frac{R_2 l_2}{A_2 E_2}

\lambda_1\lambda_2を求めるのは比較的簡単だったと思います。

ポイントは次です。\lambda_1\lambda_2の関係式を立てていきましょう。

結論を先言うと、↓の式が成り立ちます。

 a : b = \lambda_1 : \lambda_2

先ほどの\lambda_1\lambda_2の値を結果を↑の比例式に代入すると、、、

 \displaystyle \frac{R_2 l_2}{A_2 E_2} a = \displaystyle \frac{R_1 l_1}{A_1 E_1} b

そして、R_2について整理すると、

 R_2 = \displaystyle \frac{A_2 E_2 l_1 b}{A_1 E_1 l_2 a}R_1

これで、ステップ③の式変形は以上です。

なぜ a : b = \lambda_1 : \lambda_2 の比例式が成り立つかを説明します。

初めは↓のような形をしていますが、力が加わると棒が下側に傾きます。

材料力学 応力

材料力学 応力

その時に↑の図で注目してほしいのは伸び\lambda_1と伸び\lambda_2と点線で書かれた部分です。

棒1よりも棒2の方がより遠くにあるため大きいモーメントがかかり、伸び\lambda_1よりも伸び\lambda_2の方が大きくなります。

つまり、伸び\lambda_1と伸び\lambda_2の値の比は、長さaとbに比例するというわけです。

理解できたでしょうか?

最終ステップは簡単です。あとはごりごり計算していくだけです。

材料力学の問題の解き方④:代入して計算する

先ほど計算した R_2 = \displaystyle \frac{A_2 E_2 l_1 b}{A_1 E_1 l_2 a}R_1 を、

モーメントの式R_1 a + R_2 b - Pc = 0 に代入しましょう。

よって、

 R_1 a + \displaystyle \frac{A_2 E_2 l_1 b^2}{A_1 E_1 l_2 a}R_1 -  Pc = 0

あとは何も考えず反力R_1について整理していきましょう。

 R_1 = \displaystyle \frac{A_1 E_1 l_2  ac}{A_1 E_1 l_2 a^2 + A_2 E_2 l_1 b^2}P

途中式は省略しました。ぜひ一度自分の手を動かして計算してみてください。

同様に反力R_2を計算すると、、、

 R_2 = \displaystyle \frac{A_2 E_2 l_1  bc}{A_1 E_1 l_2 a^2 + A_2 E_2 l_1 b^2}P

したがって棒1と棒2に生じる応力\sigma_1\sigma_2は反力を断面積で割ればいいので、

答えは、

 \sigma_1 = \displaystyle \frac{E_1 l_2  ac}{A_1 E_1 l_2 a^2 + A_2 E_2 l_1 b^2}P
 \sigma_2 =\displaystyle \frac{E_2 l_1  bc}{A_1 E_1 l_2 a^2 + A_2 E_2 l_1 b^2}P

となります。できたでしょうか?

材料力学の応力の問題まとめ

材料力学 応力

今回は材料力学の演習問題の中でも棒の変形とピン接合に注意する問題を解説しました。

最後にポイントを2つおさらいしておきましょう。

★点A周りのモーメントを考える

 a : b = \lambda_1 : \lambda_2

この2つの内容をしっかりと頭の中に入れていたら正解できるでしょう!

また、他の材料力学の問題もたくさん解説しています。

不静定問題やはりの問題なども見てみたいという方はこちらからどうぞ!↓

また、解説してほしい材料力学の問題がありましたらのDMでご連絡ください。ありがとうございました。

Copyright2019 - oribi, All Rights Reserved.