おりびのブログ

「機械工or院卒→開発部」を目指す理系のためのブログ。

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【体験談】機械工学の基礎は2つ!教科書以外で身に付ける基礎が大切です

機械工学 基礎

機械工学科に入学を考えているあなた、あるいは機械工学科に入学して間もないあなた、機械工学のイメージはどのようなものでしょうか?

 

  • 機械工学科ってテスト難しそう
  • 実習とか課題も多そう…
  • 大学4年間でどんなことを勉強すればいいんだ

 と漠然と思っている方も多いはず。

 

機械工学科で身につけなければいけない知識を事前に知っていると知っていないとでは、卒業時に大きな差が生まれます。

 

国立大学の機械工学科を卒業した経験にもとづいて、この記事では大学4年間で習う機械工学の基礎について解説していきます。

 

 

機械工学の基礎って何でしょうか

機械工学 基礎

機械工学を簡単に説明すると、

  • 機械の開発
  • 製作
  • 運転
  • 保守

など、機械を作る上で欠かせない学問です。

 

しかし、具体的にどのようなことを学ぶのかイマイチピンときませんよね。

 

結論から言うと、大学4年間で機械工学科の学生は大きく分けて次の2種類の基礎知識を学ぶ必要があると考えています。

 

  1. 機械工学科の基礎科目の知識を付ける
  2. 機械エンジニアとしての常識を身に付ける

 

①の機械工学科の基礎科目の知識を身に付けるというのは、平たく言うと教科書内容を理解するというもの。

 

まずは基礎知識を教科書から体系的に学びましょう。

 

そして②の機械エンジニアとしての常識を身に付けるというのが最重要です。

 

しかし困ったことに②の内容は教科書に載っていません。研究などを通じて自分で習得する必要があります。

 

大学4年間の流れとしては、

大学1~3年生→①:機械工学科の基礎科目の知識を付ける

大学4年生→②:機械エンジニアとしての常識を身に付ける

 

それでは①と②について詳しく見ていきましょう!

①大学4年間で習う機械工学科の基礎科目の知識を付ける

機械工学 基礎

やはり何をするにもまずはある程度の基礎知識がないと話ができません。

 

機械工学科で勉強する科目の中でも特に重要なのが↓の4つです。(※通称、4力と呼ばれています。)

  • 材料力学
  • 熱力学
  • 流体力学
  • 機械力学(振動工学)

 機械工学科で勉強する科目については↓で詳しく解説しているのですが、本記事でも簡単に説明します。

工学部機械工学科ってどんな勉強するの?最近工学部が気になっている方へ - おりびのブログ

 4力のことは知っているよという方は、以下スキップしてください。

材料力学

材料力学はモノを引っ張ったりつぶしたり曲げたりしたときに壊れないようなモノを作るための勉強です。

 

作った製品が壊れてしまうと大事故に繋がりかねないので、機械工学科の人にとって材料力学の知識は最も重要であると言っても過言ではありません。

熱力学

熱力学は、ガソリンを燃やして動く自動車であったり高温の水蒸気を利用する発電機関の構造や運動、効率を研究する勉強です。

 

人は電気などのエネルギーがないと生きることはできず、そして熱力学とエネルギーは密接に関係しているためとても重要。

流体力学 

流体力学は、水や空気の流れを理論的に勉強します。

 

流体力学によって飛行機が空を飛ぶ仕組みが分かったり自動車が効率よく走る理由が分かります。

機械力学(振動工学)

機械力学(振動工学)は、モノが運動した時に生じる速度や加速度を求め、そこから振動現象を解明する勉強です。

 

モノが振動すると壊れる原因になるので、振動を減らすことが必要とされています。

 

もっと詳しく知りたい方や、4力以外の科目について知りたい方は「工学部機械工学科ってどんな勉強するの?最近工学部が気になっている方へ」をご覧ください。

 

機械工学の勉強って結局どのレベルまで必要?

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 ここまでの内容をおさらいしますと、機械工学の基礎として教科書レベルの内容を教科書を見ながら人に説明できるようになればOKです。

 

と言ってもややおおざっぱですので、定期テストでどの科目も80点以上取れるように日々勉強しましょう。

 

ここで①の「機械工学科の基礎科目の知識を付ける」は終了です、続いて②を見ていきましょう。

 

②機械エンジニアとしての常識を身に付ける

機械工学 基礎

大学1~3年生までにしっかりと①を身に付けたら、大学4年生で"②機械エンジニアとしての常識を身に付ける努力"をしましょう。

 

といってもいきなりすぎて、

#機械エンジニアとしての常識とは

となると思うので、4つ具体例を用意しました。

 

研究を通して機械装置や工具、危険物の扱いに慣れる

機械工学科の教科書には載っていないですが大事なこととして、卒業研究を通して機械装置や工具、危険物の扱いに慣れる必要があります。

 

研究内容によったらスパナなノギスのような基礎的な工具から、1台1億円の機械装置を使う場合も。

 

また、高圧ガスのボンベを扱ったり様々な薬品を扱ったりもします。

 

そういった研究を通して機械エンジニアとして使うであろう工具や装置、薬品などに詳しくなっておくことは非常に大切です。

 

(機械工学を卒業するのにスパナの締め方やノギスの使い方が分かっていないと、確実に将来の職場で恥をかきます。)

データ分析の仕方を勉強する

データ分析の仕方というものを忘れてはいけません。

 

研究生活や機械エンジニアとして仕事をする際に、

  1. 実験or検査
  2. データ収集
  3. 分析

という工程があります。

 

正直、実験や試験などはマニュアルを見ながらすれば比較的誰でもできるようになるでしょう。

 

ですが、データ収集・分析というのは誰にでもできる仕事ではありません。

 

実験結果から今後の方針を立てたり製品を正しく評価する必要があります。ですので、機械工学科の学生は4年間で実験結果を考察する力を身に付けないといけません。

研究成果のまとめ方や発表の仕方を学ぶ

機械工学科を卒業する時には卒業論文を書き、そして教授らの前で研究のプレゼンをしないといけません。

 

この卒業論文と卒業発表は、研究室や人によったらかなりつらく感じるかもしれません。

 

ちなみに僕の卒業論文はWordで40枚ほどでしたが、他の研究室と比べると少ない方でした…

 

機械エンジニアとして働くなら、データをまとめたり発表したりすることは多いと思うので、学生の間に発表スキルを身に付けましょう!

やはりコミュニケーション力が大切

世の中のほとんどの仕事に対して言えることだと思いますが、特に機械エンジニアもコミュニケーション力が必要。

 

なぜなら、機械エンジニアは自動車などの乗り物を作るため、ミスをすると人の命にかかわるからです。

 

コミュニケーション不足で、使う材料を間違えて不良品を作ってしまったら大問題ですよね。

 

機械工学科の教科書にはもちろん載っていないことですが、大学4年生の研究生活で教授や先輩、同期、後輩としっかりと話をし、コミュニケーション力を鍛えましょう。

機械工学の基礎まとめ

機械工学 基礎

 ここまで機械工学の基礎をまとめました。重要なことは以下の2点です。

  1. 機械工学科の基礎科目の知識を付ける
  2. 機械エンジニアとしての常識を身に付ける

もちろん教科書の知識を深めることも大事ですが、特に②の「機械エンジニアとしての常識を身に付ける」が大事です。

 

 機械エンジニアとして働く姿を想像して、大学4年間、自分を鍛えていきましょう。