この記事では、
◆材料力学のたわみの問題の解き方が分からない。
◆材料力学の試験が近くてヤバい。
◆材料力学の演習・解説が見たい。
というあなた向けの内容です。
ちなみに今回解説する問題は、教科書「改訂新版 図解でわかるはじめての材料力学」の演習問題です。
材料力学のたわみとは
今日は材料力学のたわみの問題について解説していきます。
まずは、たわみに関する問題を解くために必要な知識を箇条書きでまとめます。
正直、↓さえしっかり覚えておけばほぼ解けます。
◆たわみとは、方向のこと変形量のこと。
◆たわみ角とは、たわんだ曲線の接線と軸がなす角度のこと。
◆たわみの基礎式 だけ覚える。
◆たわみの基礎式を1回積分したらたわみ角が求まる。
◆たわみの基礎式を2回積分したらたわみが求まる。
この5つの注意事項さえ頭に入れておけば問題ありません。 ↑の超重要事項をもう一度、図で理解しましょう↓
ここまで大丈夫でしょうか?
ここからは、具体的な問題を用いてたわみの理解を深めていきましょう!
材料力学のたわみの問題を解くための4ステップとは
たわみの不静定問題を解くための重要ステップを4つご紹介します。
①曲げモーメントを求める
②1回積分してたわみ角を求める
③2回積分してたわみを求める
④境界条件を考えて積分定数を決定する
この4つの手順通り真似すれば必ず解くことができますよ!
では続いて例題を2問ご紹介します。
片持ち梁の集中荷重の場合のたわみの計算
まずは↑の片持ち梁に集中荷重がかかる場合のたわみの計算をステップ毎にしてみましょう。 (あとでもう一問します)
材料力学のたわみの問題を解くためのステップ①:曲げモーメントを求める
まずは曲げモーメントを求めます。
もしも曲げモーメントの求め方分からないという方がいましたら、ぜひこちらから先に勉強してみてください!
曲げモーメントは、
になりますね、分かったでしょうか?
※上側に反るようなたわみの場合の曲げモーメントは負になることに気を付けてください!
ここまでを整理すると、たわみの基礎式は以下のようになりますね。
続いてのステップではついに積分しますよ。
材料力学のたわみの問題を解くためのステップ②:1回積分してたわみ角を求める
ステップ②では1回積分してたわみ角を求めます。
積分範囲はありません、いったん不定積分として解いてください。
積分定数を付けるのを忘れないでください。
材料力学のたわみの問題を解くためのステップ③:もう1回積分してたわみを求める
↑の式をもう一回積分してたわみを求めましょう。
こちらも積分範囲はありません、いったん不定積分として解いてください。
積分定数とを付けるのを忘れないでください。
続いて最終ステップです。境界条件を決めていきましょう。
材料力学のたわみの問題を解くためのステップ④:境界条件を考えて積分定数を決定する
境界条件を考える時に重要な内容を箇条書きでまとめます。必ず理解してください。
◆固定端()でたわみ角がゼロ(
◆固定端()でたわみがゼロ()
この2つの境界条件が頭に入っていたら楽勝ですね。
固定端()は全く下側にずれていないですもんね。
では、実際に境界条件を使って積分定数とを決めていきましょう。
この2つの式を連立させて解くと、積分定数とが決定できますね。
よって、積分定数とを
に代入してたわみ角とたわみを求めていきましょう。
結局、次のような式になりますね。
ここまで理解できたでしょうか?
もし、最大たわみ角と最大たわみを求めろと言われたら、単純に↑の式にを代入すると求まりますね。
片持ち梁の集中荷重1問で終わると少々寂しいので、もう一問解説しようと思います。
次は、積分の仕方に注意する問題です。
片持ち梁のモーメント荷重の場合のたわみの計算
続いて、↑のようなモーメント荷重が作用する片持ち梁のたわみ角とたわみを求めていきましょう。
もう一度おさらいで、たわみの問題を解く時の注意点をまとめます。
①曲げモーメントを求める
②1回積分してたわみ角を求める
③2回積分してたわみを求める
④境界条件を考えて積分定数を決定する
材料力学のたわみの問題を解くためのステップ①:曲げモーメントを求める
曲げモーメントは、
になりますね、分かったでしょうか?
※上側に反るようなたわみの場合の曲げモーメントは負になることに気を付けてください!
たわみの基礎式は以下のようになりますね。
材料力学のたわみの問題を解くためのステップ②:1回積分してたわみ角を求める
1回積分してたわみ角を求めていきましょう。
積分の仕方に工夫があるのでぜひ注意して見てください。
積分定数を付けるのを忘れないでください。
ではなく、あえてと置くところがポイントです。
材料力学のたわみの問題を解くためのステップ③:もう1回積分してたわみを求める
↑の式をもう一回積分してたわみを求めましょう。
あえて、とと置くところがポイントです。
続いて最終ステップです。境界条件を決めていきましょう。
材料力学のたわみの問題を解くためのステップ④:境界条件を考えて積分定数を決定する
境界条件を考える時に重要な内容をまとめます。
◆固定端()でたわみ角がゼロ(
◆固定端()でたわみがゼロ()
ということで、
にを代入しましょう。
さっき、工夫して積分したので積分定数とが簡単に求まりましたね。
を代入することを想定して、事前にの項を作っておくことがポイントですね。
ちなみに積分定数を計算すると次のようになりますね。
したがってたわみ角とたわみは、、、
もし、最大たわみ角と最大たわみを求めろと言われたら、単純に↑の式にを代入してください。
材料力学のたわみの問題まとめ
今回は、材料力学のたわみの問題を解説しました。
積分を使うので一見難しく感じますが、高校レベルの基礎的な積分しか使わないので見掛け倒しですね。
積分定数を簡単に求める工夫が今回の肝です。
を代入することを想定して、事前にの項を作っておきましょう。
また材料力学を勉強する上でおすすめの参考書を2冊ご用意しました。
「マンガでわかる材料力学」は、kindleバージョンもあって個人的におすすめ。iPadとの相性も◎
こちらは材料力学のテスト勉強に最適です
☆ iPadがある大学生活のメリット10選はこちらの記事よりどうぞ
iphoneとiPadの2台持ちが超便利な理由10選!【iPadを5年以上使っています】
たわみ以外にもはりや不静定問題も解説しているのでぜひそちらもご覧ください。 材力以外にも、理系男子に有益な情報を書いていますのでぜひ⇩
また、解説してほしい材料力学の問題がありましたらFollow @OribiStudyのDMでご連絡ください。ありがとうございました。